ラベル 製造業 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 製造業 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012年10月18日木曜日

Autodesk123D Catchに興味が集まる理由・・・アトムとビットをつなぐ鍵?

もうそろそろ、クリス・アンダーソン氏の新著「Makers」が発売予定ですね。

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

この中で、アンダーソン氏はアイデアとラップトップさえあれば、誰でもメーカーになれると説いています。そして、これによって世界の産業構造さえ変える可能性があると説いています。

さて、本当に産業構造を変えるかどうか、ともかくとして私自身もつい先日出版した


デジタルで起業する!

で、同じような主張をさせていただいております。
詳しくは、是非拙著をお読みいただければ幸いです。

さらに、3Dプリンタはさらに身近なものになってきています。様々なテレビ番組で取り上げられたり、さらには、実際に一人メーカーをやっているBsizeの八木氏が、NHKのサキドリに取り上げられるなどその露出が増えていることもあるかもしれません。

さらに、3Dプリンタを実際に見たり、試したり、あるいは出力サービスといったものもここ1、2年で増えてきています。

確かに、品質もまだ向上の余地があるものの、個人が所有できるデスクトップツールでもアイデアを形にできる時代がやってきました。

ただ、一点危惧するのは、一般的な報道だと本当に誰でも無条件で自分のアイデアが形にできてしまう、と理解されかねないところだと思います。

確かに、3Dプリンタなどがあれば、すぐに実物を出力することができます。でも、そこに一つ大きな条件があります。

それは・・・自分で3Dデータを用意できれば・・・という条件です。

*****

 先日無償の3DCADであるAutodesk123Dについて、ウェブで検索していた時何となく、気がついたのですが、Autodesk123Dのモデラー本体もさることながら、Autodesk123D Catchについての情報も多いのです。

「なぜなの・・・?」と考えました。もちろん、身近なもの、例えば好きなキャラクターなどを3次元化できたら面白いかもしれません。好きな小物も3D化できたら面白いかもしれません。

でも、もっと根本的な問題があるのでは?と考えました。

それは多分、

「例えば3Dプリンタで出力するためには、3Dデータとか言うものが必要らしい」

「でも、自分では作ることができない。どうしようか?」

「実は3Dスキャナーとかいうものがあるらしい。それに写真から3Dデータを作るものもあるらしい」

という結論に至り、探していたらAutodesk123D Catchの存在を探り当てたとのということではないでしょうか。

3Dのモデラーについては、無償でそれなりのものができるツールが出てきています。それが、Sketch Upだったり、前述のAutodesk123Dであったりします。

「Autodesk123D」については、筆者が連載しているMONOist上での連載記事「無償3DCADを試す ――そして時代は変わる? 」をはじめとして、何回か説明をしていますが、継続的にお読みいただいているようで、やはり手軽に廉価でモデリングをしたい、という需要は根強いようです。

ただ、このようなツールの登場で、モデラーの価格の問題は片付きつつあります。

それでも、やったことのない人にとっては、3Dモデリングのハードルは高いものですし、そもそもモノが欲しいだけであって、そのためにモデリングまで学びたくない、という人もいるでしょう。

つまり、実はビットとアトムをつなぐ3Dモデリングが、「デジタルで起業する!」や「Makers」の主張を現実にする鍵と言えそうです。

ちょっと、考えすぎかもしれませんが、意外にAutodesk123D Catchのようなツールが求められるのは、そんなところかもしれませんが、一般の報道でも見過ごされがちな「3Dのモデラー」と「3Dのデータ」の存在と価値は、ビットとアトムをスムーズにつなぐ上での最も大事なポイントであり、また解決すべき課題なのです。

こちらも是非お読みください。

2012年10月11日木曜日

結局高くて良いものは売れるのか売れないのか(その2)・・・「99.9%成功するしかけ」に学ぶ脱下請け

前回は、老舗繊維メーカーの廃業の話にまつわる、いわゆるサプライヤたるB2B起業が本当にエンドユーザに働きかけられる可能性があるのか?
という疑問を呈したところで終わりました。

一つの動きとして、昨今流行りの脱下請けを旗印に最終製品を作り出す動き。素晴らしいです。
でも、そのことばかりが大きく取り上げられることに、「違和感」を感じないでもない。
「脱下請けってどういう意味なんでしょう? みんなが最終製品メーカーになっちゃうこと?」
多分、そういうことではないでしょう。

どの企業もあくまでも本業を極めて、元請けの都合に左右されずに自分で自分の運命を決められることだと思います。

ということは、メーカーにでも業態転換をしない限りは、あくまでも、パーツやコンポーネント、あるいは素材を提供するという立場から、メーカーの手綱を握るような動きができることが重要だと言うことになります。

自分が部品サプライヤであっても、素材メーカーであっても、その立場を変えることなく脱下請けは可能だと思うのです。

もっと言えば自分で市場を生み出すことができると思うのです。


***

でも、具体的にはどうすれば良いのか?

そんなことを思っていた時に読んだのが、

99.9%成功するしかけ キシリトールブームを生み出したすごいビジネスモデル

2012年6月29日金曜日

コンピューター・ウィルスがこっそり貴重な設計情報がつまったCADデータを国外に送っていたら

もし自分の貴重な設計情報がこっそりと国外に送られていたらと考えるとゾッとしますね。

ところが、どうもそれが現実に起きているようですね。

6月28日付けのDesktop EngineeringのKenneth Wong氏の記事によれば、おそらくは業界を問わず最も使用されているであろうAutoCADをターゲットにしたマルウェアがセキュリティソフトを開発するESETにより報告されているとのことです。

単なるウイルスというよりは、産業スパイを目的としたものと考えられるというのがESETの見解です。

ファイルの感染は、よくありがちなパターンのようでウイルスに感染したAutoCADのファイル(DWG)を開くことでPCがウィルスに感染し、中国の163.comというプロバイダに存在するメールアカウントに知らないうちに勝手にAutoCADのファイルが送信されてしまうというもののようです。

すでにAutodeskもこの事実を認識していてESETとともに対策をしているようです。同社のFAQのページにおいても「ACAD/Medre.A Malware FAQ」という形でそのマルウェアについての情報を公開しています。

このマルウェアはAutoLISPを悪用したプログラムで、DWGファイルを開くとSMTPを使ってDWGファイルを送信するとのこと。ちなみに、ウィルス対策ソフト各社によって、Lisp/Blemfox.A (Microsoft), Trojan.Acad.Bursted.W (BitDefender), ALS.Bursted.B (Symantec)という別名があるようです。

ESETの分析によれば、このウィルスの作者は愉快犯というわけではなく、目的が明確で情報を盗み出すことを意識しているように見えるとのことです。

これは特定のCADの特定の形式のファイルを盗み出すことを目的にしています。またピークを超えてからはこのウィルスの活動は落ち着いていりょうです。

とはいえ、自分が当該CADを使っていないから安心だとは全く言えません。

もし、特定の3D CADのデータ形式を盗み出したほうが目的を達すると考えれば、何かそのような方策を実行するでしょう。

Vanity Fairの記事においても、サイバー産業スパイのプログラムは開発され続けていて、いったいどのくらいの企業が影響を受けているのかはよくわからない、という状況です。

ちょっとしたことですが、ご自分がお使いのPCのセキュリティは常に確保されているでしょうか。設計に使用するPCは、ネットワークから切り離されているとしてもやはり注意が必要でしょう。

インターネットに接続していなくてもUSBメモリなどを経由して感染するということはありますし、それにより逆に他にウィルスを自分が拡散させる原因にもなりえます。悪意がなくても不注意な人間系の行動でも情報をばらまいてしまう可能性あります。

マルウェア対策ソフトを常に最新の状態にしておくことは常識として、それだけではなく、私も機械設計誌(2012年7月号)で紹介したセキュリティ対策等の最新情報を得て、検討するなども考える必要があるでしょう。

というのも、自社ですべてのプロセスが完結する、ということはほとんどないでしょう。外部との協力企業と仕事をするということはあたりまえでしょうし、その際にやり取りするものは、どんどんデジタルファイルになっていきます。

今後も、CADを含む自分が使用しているソフトに関連するセキュリティ情報に気をつける他、ウィルス対策ソフトを含む、様々なサイバーセキュリティについての情報に気を配っていきましょう。

感染すれば被害があなたにとどまらず、関係者にも及ぶかもしれませんので・・・。



2012年6月26日火曜日

長野の内視鏡のメーカーが自社の工業用内視鏡と汎用タブレットを連携

ちょうど一週間前の話ですが、6月18日付の日刊工業新聞によれば、長野県のSPIエンジニアリングが、自社製品の内視鏡カメラとウィンドウズ搭載のタブレットやパソコンと連携するためのアダプタ製品「HKT-USB」が6月20日に発売とのことです。

企業URL:http://www.spieng.com/

これによって同社が製品化している内視鏡とタブレットやパソコンをUSBで簡単に接続することができます。

実は、SPIエンジニアリングについては、筆者も過去に取材をしたことがあり、その内容は機械設計誌(日刊工業新聞社)の2011年5月号で発表しています。

(「変わるモノづくり現場 第20回 ITによる開発営業戦略の融合で活路を見出す」)

SPIエンジニアリングは、長野県長野市に本拠を構える工業用内視鏡のメーカーです。

工業用内視鏡にニーズは様々なところにあります。

例えば、住宅のリフォームなどの際に誤ってガス管に釘を売ってしまうというようなことがあります。その際に、実際にガス管がどのようななっているか、というチェックに使用したり、あるいはビルで光ファイバーなどを通す管が確かに設計通りに施工されているか、というような場合に、工業用の内視鏡が活躍するのです。

今回の発表によれば、従来は専用液晶モニターが必要なものを汎用のタブレット端末で画像を確認できるようになるということになります。

さて、一見何気なく思える内視鏡とタブレットの連携ですが、ある一点で着目に値します。

それは、顧客にとってコストをかけずに既存のリソースを使って内視鏡のメリットを享受できるということと、自社も無用にコストを削ることなく売上を伸ばしていける可能性があるということを両立できる可能性がある、ということです。

前述の機械設計誌の記事にも書いているのですが、同社はベンチャーで小規模という特徴を活かして、大手の工業用内視鏡メーカーが手をだしてきていなかった、品質を大事しながらも安価で数を揃えなければならない現場向けの内視鏡の開発をして注目され顧客を獲得してきました。

開発においても、小回りがきくことを活かして顧客の声を即製品に反映しながら行なっています。

今回のUSBを使ったアダプターの開発においては、顧客の声がどのように反映されたのか筆者は存じていませんが、そのような声が顧客がから上がっていたとしても全く不思議ではなありません。

現在、あらゆるアプリケーションにおいて画像はソフトウェアで処理されています。そのソフトウェアの多くはWindowsなどの汎用PCで動いているはずだ。また汎用PCも低価格化が進むと同時にグラフィックの性能も向上しています。

つまり、わざわざ専用の液晶モニターを使う必然性がなくなってきているといえるでしょう。

顧客にすれば、そのコストが削減されることは間違いなくメリットだとおもいます。

その一方で、SPIエンジニアリングの強みはやはり内視鏡本体の開発能力であろうと私は考えています。それを考えると専用液晶モニターを使う意味は薄いと考えてもそれほどはずしてはいないでしょう。

それよりも、自社の強みである内視鏡本体に既に充分な性能を持つ汎用品をつなげることは、ある意味で必然なのかもしれません。

このことは他のモノづくりのメーカーにも言えることができるでしょう。

今、自分が当たり前だと思っている専用品による製品構成が実は妥当なのかどうか、を一歩引いて、「もし自分がユーザだったら」と考えてみることも大事です

ハードウェアにせよ、ソフトウェアにせよ、かつては高価な専用品が必要であったが、今はあらゆるものが安価に調達することができます。本当に専用品が必要だということは少ないのではないでしょうか。

大事なことは「自社のコアな強みである製品本体」と「汎用のソフトやハード」をつなげることで、どのような新しいプロダクトやサービスを生み出すことができるか、ということに気がつくことだと思います。

お客も自分も喜ぶ組み合わせは何なのか?をこれまで以上に考えていきたいですね。


2012年6月22日金曜日

設計製造ソリューション展(DMS)2012 全体の感じ

出展社でもないのに、3日間連続で設計製造ソリューション展(2012)に行ってまいりました。

まだDMSに来ていない関係者には、「今年の状況はどうなの?」ということは聞かれるのですが、主観的な判断でいくと初日は台風4号の影響か若干低調かなと思いましたが(実際主催者発表でも昨年より初日の来場者が少なかったようです)ほぼ例年並みかな、と感じています。

もっとも賑わっているかどうかは、何を中心に見ているのか、ということにも依存しそうです。

縮小傾向のDMSに対して拡大傾向のM-TEC

どういうことかというと、一つは主催者のリードさんから出ているDMSのマップを見るとその傾向が見て取れます。

今年の出店者マップ

どういうことかと言うと、このうちの緑の部分が俗にいうDMSのゾーンです。かつては、この倍以上の広さがあったのですが、今となっては全体の1/4程度になっていますね。青で示されたバーチャルリアリティ展にいたっては端っこのほうになっていました。

変わって何が増えたのかというと、機械要素展(M-TEC)ですね。

そのDMSの中でも比較的賑わっていたところと、そうでないところがありました。

おとなしいCAD、CAEに対して賑わっていた3Dプリンタ

これまでDMSの主役であったCADとかCAEは相対的に静かでした。今となっては、CADもCAEも技術的には成熟してきていて、ユーザが驚くような新機能があるというわけではないという理由もあると思います。

その一方で賑わいがあったのが、3Dプリンタのセクションでありました。ここ1,2年にわたって製造業以外の一般のメディア、テレビなどの露出が増えてきたこともありますし、新しい材料がどんどん出てきたり、低価格機が出てきたり、あるいは様々な活用事例が出てきたりとエンドユーザ側も、もっと活用できるのではという機運が出てきたからかもしれません。

日本でもいよいよ発売開始のHD1500(V-Flashの後継機)

今回のDMSは、丸々3日間をかけてじっくりと回り、3Dプリンタを中心に様々な企業のブースを回って参りました。

詳しくは@IT MONOist上で

詳しいレポートは、今後アイティメディアの@IT MONOist上で連載していきますので、ご期待ください。